まずは噂の

うに/かじかのこっこ

美味しそうだよ!!

 

うに・・・・・・

少し身体を回して、更に顔を近づける。

うにもそれに合わせてオレの方を向く。

どこか身がとろんとしている。

冷凍じゃ・・・・・・ない。

 

ゆっくり顔を近づける。

心臓の鼓動が激しくなるのを感じていた。

 

な、何でこんな・・・・・・。

別に初めてのウニじゃないのに・・・・・・。

 

 

「ん・・・・・・・・・・・・」

 

うにの身がぎゅっとなる。

おれも目を閉じた。

 

・・・・・・・・・・・・。

 

・・・・・・。

 

覚悟を決めて、舌先を差し出してみる。

うにの唇が触った。

 

「・・・・・・!」

 

少しだけうにが身を震わせた。

オレは・・・・・・でも、そのまま舌を差し出していく。

閉じられた唇をなぞり、少しだけ強く押して・・・・・・先に進みたいんだって・・・・・・伝える。

 

「ん・・・・・・」

 

「んあ・・・・・・・・・・・・。」

こんな味・・・・・・うにから・・・・・・こんな・・・・・・。

その色っぽくて美味しい味をもっと味わいたくて、強く吸い上げた。

 

「んん・・・・・・。」

 

うに・・・・・・好きだ・・・・・・

 

 

「あ・・・・・・ん・・・・・・」

 

ゆっくりと、身体を起こして、脇から再び箸をご飯の中に潜り込ませる。

 

 

これが・・・・・・かじかの・・・・・・こっこ。

 

 

箸を潜らせ、それを包み込むようにすると、箸の先に少し硬い感触があった。

 

気づかれないように箸先を動かして確かめてみると、

かじかのこっこは丸くてころんとしてて、

箸先の動きに合わせてころころと動いていた。

 

 

次の瞬間、オレはかじかのこっこにむしゃぶりついていた。

 

 

 

初めての・・・・・・、いきなりの食感に、声が漏れる。

 

「んんッ・・・・・・んッ・・・・・・あッ」

 

大葉のはっぱと大きさを比べると

わかる・・・・

ぁあ・・・・・とびっこより・・・ふた廻り・・・おっきい・・・ああ!

 

 

 

 

つけあわせは

ちっこいほたての熱熱のお味噌汁。

 

とても・・・熱い・・・熱くて声が出てしまう・・・

 

「あ・・・・・・ぁん・・・・・・は・・・・・・・・・・・・あ」

熱い吐息に声が混ざる。

 

食べにくいので貝殻だけ取り出すことにした・・・。

 

味噌汁の椀のなかにゆっくりと指を滑らせてゆく・・・

 

それは・・・お湯の中に静かに指を沈める感覚に似ていた。

 

熱い・・・・・・。

 

その中に、更にすすんでいく。

 

指先に少し硬い感触があたる。

 

二枚の貝殻はもうぐっしょりと濡れて、熱いぐらいだ。

 

ほたての貝殻を取り出した。

 

 

 

・・・。

 

 

 

 

 

・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

完食ウマー